外壁塗装の耐用年数と相場をご存じでしょうか?
大事な家の壁にひびが入ったり、塗装の色が剥げてきたりということがあれば、外壁塗装をやり直すことを考えると思います。
そして、外壁塗装の耐用年数や相場は使われている塗料によっても左右されるのです。
そこで今回は、外壁塗装の耐用年数や相場だけではなく、使用される塗料についても調べてみました。
外壁塗装で大事な家を長持ちさせる方法を知りたい読者様にお役立ちな情報が満載です!
■目次
外壁塗装の耐用年数

外壁塗装の耐用年数はどのくらいなのでしょうか?
ただ、それは一概には言うことができません。その理由は、塗った塗料の種類で耐用年数が違ってくるからです。
その塗料ごとの耐用年数ですが、下の図に目安を載せています。
見ていただくとわかりますが、アクリル系塗料が最も短く4年~7年程度となっています。
もっとも耐用年数の高い塗料がフッ素系塗料ですが、それでも12年~18年程度となっています。
よく、外壁塗装をススメてくる業者で『30年もちます』といってくることがあります。
しかし現在のところ、30年もつ塗料は開発されていません。
ですので、そのようなことをいう業者には気をつけて下さい。
引用:リフォームガイド
外壁塗装の相場

では、外壁塗装の相場はどのくらいでしょうか?
そこで、塗料ごとの相場を一覧にしてみました。
1㎡では価格はすぐにわかりますが、家の外壁塗装をした時の相場という点ではイメージするのが難しいですよね。
そこで、標準的な25坪の2階建て一戸建ての外壁塗装の相場を調べてみました。
結論から言えば、耐用年数の長い塗料ほど高額になります。ただし、これはあくまでも目安だということを忘れないでください。
引用:リフォームガイド



外壁塗装をする周期

外壁塗装の周期はどれくらいがいいのか?これも気になりますよね。
建物は雨や風、紫外線といった外的要因にさらされています。下の図のようなイメージです。
引用:リフォームジャーナル
塗装をした時はきちんと保護されていても、時間が経過することで劣化していきます。
そうなると、ひびが入ったり、外壁の塗装が剥がれたりといったトラブルも発生しまうのです。
このようなトラブルを防ぐためにも外壁塗装をし直す必要があります。
では、外壁塗装はどれくらいの間隔ですればいいのでしょうか?



引用:リフォームガイド
新築時は築後8年~10年
2回目以降は10年~15年
外壁塗装ですが、新築の方が長持ちすると考える読者様もいると思います。
でも後で説明しますが、新築時は費用を抑える意味で耐用年数の短い塗料を使っていることが多いのです。
そのため、2回目の外壁塗装よりも早いタイミングで行わなければなりません。
新築時の塗り替えの目安は8年程度ということを忘れないようにしてください。
2回目の塗装をする時のポイントは、傷みが外壁の内側まできているかどうかです。
塗膜だけの傷みなら塗り直しで対応できる。
内部が傷んでしまうと修繕の費用がかさんでしまう。
先程も説明したように2回目以降の塗り直しの目安は10年~15年です。
でも、この年数は使用している塗料や普段のメンテナンスで変わってきます。
きちんと家をメンテナンスしておくことが家を長持ちさせることになります。
また、こまめに外壁の様子をチェックしておけば、大掛かりな修繕を行う必要もなく、結果的に費用を抑えることができるのです。
外壁塗装は何年周期がお得?
塗料の選択

塗料の種類を説明する前に、まず大事なことをお伝えしておきましょう。
それは「塗料の耐用年数と価格はほぼ比例する」ということ。
高品質をウリにしている塗料は、その分コストも高めです。
その反面、リーズナブルな価格帯をウリにしている塗料は、コストは安いけど、メンテナンスの頻度が高くなる傾向があります。
外壁用の塗料といっても、その種類はたくさんあります。まずは代表的な3種類の塗料を詳しく調べてみました!
登場するのは、アクリル塗料、シリコン塗料、フッ素塗料の3種類。
ちなみに、品質も価格もアクリル塗料→シリコン塗料→フッ素塗料の順番で上がっていきます。
アクリル塗料の耐用年数・相場
まずは塗料の中でも安価な部類に入る、アクリル塗料から見ていきましょう。
アクリル塗料は20年以上前に開発されたアクリル樹脂を混ぜた塗料です。
ひと昔前はよく使われていた塗料ですが、最近はウレタン塗料やシリコン塗料の値段が下がってきたため、外壁リフォーム工事ではほとんど使われていません。


でも最近は、他の塗料のコストが下がってきて、新築の住宅でもシリコン塗料くらいのランクがメジャーになってきているみたいだよ。
シリコン塗料については、後から詳しく説明しますので、このまま読み進めてくださいね。
相場:1,400円~1,600円(㎡)




実は、アクリル塗料は条件によってそのコスパの良さを最大限発揮してくれる塗料です。
- 7年以内に建物を解体することが決まっている
- 安さがウリの建売住宅販売時
もし、数年後には家を解体し別のところに移り住むことが決まっている場合は、耐用年数の短い塗料を使うというのは合理的な判断です。
また新築時に使われることが少なくなったものの、安さを一番のウリにしている新築戸建て住宅はまだ現役で使用されていたりします。
シリコン塗料の耐用年数・相場
では、シリコン塗料についてご紹介します。
シリコンというとキッチン小物などでも大活躍な身近な素材ですが、合成樹脂がシリコン系樹脂でつくられた塗料のことを言います。

相場:2,500円~3,500円(㎡)


でもシリコン塗料は今一番選ばれている塗料なんだよ。
たしかに、シリコン塗料は現在とてもメジャーな塗料になりました。
コストパフォーマンスが良く、使いやすいのがその特徴です。
シリコン塗料のメリットについて以下にまとめてみました。
- コスパと耐久性のバランスが良い
- ちょうどいいツヤがあり、ツヤも長持ちする
- 耐候性・耐汚染性・耐水性が優れている


一言でまとめると、コストと性能のバランスが絶妙に取れていることがシリコン塗料の特徴ということです。
フッ素塗料の耐用年数・相場
では最後に、フッ素塗料のご紹介です。
フッ素塗料は、最も高額で最も耐久性が高いです。
しかし、高額がゆえにまだ一般住宅で使用するケースは少なく、何十年もの耐久性を求められる都市部の大きなビルなどで主に使われています。
これから先、塗料の価格が下がれば一般家庭のリフォーム工事でも使用されるケースが増えてくるかもしれません。
相場:3,800円~4,800円(㎡)


国内でも有名な建物でも使われるくらい高品質なことでも有名です。
以下の建物もフッ素塗料が使われています。
- 東京スカイツリー
- レインボーブリッジ
- 明石大橋
- 後楽園ホール
- 六本木ヒルズ
なんだかすごい建物の名前ばかり並んでいて、一般の住宅で使うことはないのかな!?と思われる読者様もいらっしゃると思います。
これでもひと昔前に比べると、価格は下がった方です。しかし、それでも高価な部類ですよね。
そんなフッ素塗料をおススメするのは以下のような住宅にお住まいの方です。
- 建築家等が設計した唯一無二の住宅
- 資産価値がとても高い住宅
- 建物の耐用年数自体が長い住宅
- とにかくメンテナンスの回数を減らしたいオーナーの方

それ以外の塗料
上の表で説明したようにアクリル塗料、シリコン塗料、フッ素塗料以外にも塗料の種類はあります。
読者様の中にはそれらのことが気になる方もいらっしゃるでしょう。そこで、簡単ではありますが説明していきます。
【ウレタン塗装】
比較的安価で、防汚性、施工面で優れているので外壁塗装の塗料として人気があります。
艶ありタイプを選べば美しい光沢で高級感のある仕上がりになります。
でも、耐久性に劣るというデメリットがあるため、長期的な外見維持は苦手。
アクリル塗料と同じように7年以内に建て替えを検討している、という場合には選択肢にいれても問題ないでしょう。
相場:1,500円~1,700円(㎡)
【光触媒塗料】
次世代塗料として登場した最新の塗料です。
太陽光や雨などの自然の力でキレイになるセルフクリーニング効果があります。
それだけではなく、空気をキレイにするという性能も持っています。
ただ、光触媒塗料は現在のところ認定施工店でしか取り扱うことができません。
訪問営業の会社が「光触媒塗料で塗ることができます」と言われたときは注意してください。
相場:3,400円~3,700円(㎡)



外壁塗装の耐用年数と相場や塗料の種類ごとの違いのまとめ
今回は、外壁塗装の耐用年数と相場について調べてみました。
もう一度おさらいすると・・・
- アクリル塗料→シリコン塗料→フッ素塗料の順で、コストも品質も上がっていきます。
- もっともメジャーなのはシリコン塗料
- 数年以内に解体予定のある方はアクリル塗料
- 資産価値の高い家に住んでいて、お財布にも余裕のある方はフッ素塗料[
現在、外壁塗装の主流派シリコン塗料ですが、最後に紹介した光触媒塗料も耐用年数では魅力的です。
また、コストのことだけを考えるとアクリル塗装やウレタン塗料の使い勝手の良さも検討の余地はあります。
ご自宅の状況や今後の住まい方も含めて、最善の選択をしたいですね。
国税庁の法定耐用年数について知りたい方はこちらをクリック!
最後まで読んでいただきありがとうございました。