軒天を交換する費用の相場は?ポイントは工事のタイミング

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軒天ってご存じですか。

軒下に立って上を見上げたときに見えるところが軒天です。

軒天は家屋を雨風から守る大切な部分にもかかわらず、傷んできても見て見ぬふりをしがちな場所ですよね。

でも、放っておくと家屋に深刻なダメージを与えかねません。

  • 軒天修理のポイント
  • 軒天の修理のタイミングと工事の種類
  • 交換する軒天のボードの種類とメリット・デメリット
  • 軒天を交換する工事の費用を抑えるポイント

この3つのことを知って大切な家を守りましょう。

目次

軒天は早めの修理・交換で費用を抑えよう

軒天は雨風が直接、家屋に当たって傷んだりすることのないように守る重要な役割を担っている部分です。

  • 軒天の役割
  • 雨よけ
  • 日差し除け
  • 外壁保護
  • 炎の延焼を防ぐ

どれも家を長持ちさせるのに必要なことですが、普段はあまり気にもとめずに見過ごしてしまっていますよね。

でも、放っておくと家屋に深刻なダメージを与えるので早めに修理をすることが大切です。

  • 軒天修理のタイミング
  • 軒天にひびや割れがみられる
  • 軒天にシミや変色がみられる
  • 軒天に剝がれや波を打っているところがある

このような症状が見つかったら早々に修理を依頼することをおすすめします。

軒天の修理は3つ

軒天の修理は、軒天の状態によって変わってきます。

■基本的な相場

工事内容方法メリット費用(足場代別)
塗装軒天を再塗装する見た目がきれい、耐久性が増す5万~11万
カバー工法現在の軒天に重ねて新しい軒天を張る費用が抑えられる17万前後
張替工事軒天を交換する長持ちする23万前後
あつし

実際の工事費用はこの価格に足場代がかかります。

塗装工事

引用:いえふく

軒天に目立つほどの傷みが無い場合、再塗装で済みます。

  • 費用がかわる条件
  • 外壁に合わせた塗料
  • 軒天の板の間の目地の有無

外壁に合わせた塗料など種類によっては先ほどの表より高値になることもあります。

また、軒天に目地がある、目地の中に金属のジョイントが入っているという場合は錆止めなどの処理を行うので、その分費用がかさみます。

カバー工法

現在の軒天の上に新しいボードを取り付ける方法です。

ボード取り付けるだけなので、古い軒天の解体処分する費用がかかりません。

張り替えよりも低コストでできますね。

傷んだ部分だけをカバー工法で修理することもできますが、ボードを重ねるので凹凸ができてしまうのが難点です。

気になる方は、軒天全面をカバーすることで美しく仕上がります。

軒天張替工事

軒天のボードを新しく張り替える工事で、壊れた部分のみの張り替えも可能です。

費用はかかりますが、長持ちしますので費用対効果が一番高いです。

軒天の張り替えは交換する材質で費用が違う

軒天を張り替えることになった場合、張り替える材質によって費用が変わってきます。

主な材質4つです。

材質一枚あたり(約910×1820mm)
ベニヤ板・合板500円~
ケイカル板650円~1,090円
スラグ石膏ボード1,200円~2,200円
フレキシブルボード1,780円~2,380円

ベニヤ板・合板

昔から軒天の材料として使われてきたものです。

メリットとしては、価格が低めであることがあげられます。

ただし、耐水性や耐火性には欠けるので長い目でみると高くついてしまう可能性があります。

ケイカル板

ケイカルとは、ケイ酸カルシウムのことで珪藻土や消石灰などを原料とした板です。

現在、軒天の建材の主流となっています。

耐火性に優れているので、防火地域の耐火住宅に使われています。

以前はアスベストが含まれているものが生産されていましたが、現在は不使用の物が主流となっています。

  • メリット
  • 腐らない
  • 耐水性
  • 耐火性
  • 屋根裏の換気機能を取り付けられる(野地板が長持ちする)
  • デメリット
  • 少し重い
  • 価格が高め

ケイカル板は換気機能が取り付けられますが、棟や妻側に通気口がない場合は効果があまり期待できません。

スラグ石膏ボード

スラグとは何でしょうか?

ウィキペディアではこのように説明されています。

スラグとは鉱石から金属を製錬する際などに、冶金対象である金属から溶融によって分離した鉱石母岩の鉱物成分などを含む物質をいう

引用:ウィキペディア
はるこ

つまりどういうこと?

あつし

鉄などを作るときにでる副産物のようなものだね。

スラグ石膏ボードは、このスラグに石膏を混ぜて作られている建材です。

別名、エクセルボードといわれています。

こちらもかつてはアスベストが使われているものがありましたが、2004年以降はアスベスト入りのものは作られていません。

  • メリット
  • 腐らない
  • 耐火性がある
  • 耐水性がある
  • デメリット
  • ケイカル板に比べ耐水性がやや劣る
  • 価格が高め

耐火性に優れているので、防火地域の耐火住宅に使われています。

フレキシブルボード

セメントと補強繊維などを混ぜて紙漉きの要領で作られた建材です。

スレートスレートボードの名前で呼ばれることもあります。

  • メリット
  • 耐久性がある
  • 耐火性がある
  • 耐水性がある
  • デメリット
  • ケイカル板に比べて硬く、施工がやや難しい
  • 高価
あつし

フレキシブルボードは、他のボードと比べて衝撃に強く、湿気にも強いので湿気による歪みなどが出にくい特徴があります。

有孔ボード

ここでちょっと番外編です。

軒天に通気口が付いていると屋根裏に湿気がこもりにくくなり、湿気やカビを防ぐことができます。

通気性がいいと家が長持ちするので、ところどころに有孔ボードを取り付けるだけでも効果があります。

今回紹介した建材のいずれにも、有孔ボードがあるので検討してみてもよいでしょう。

ただし有孔ボードは、耐火性のボードであっても防火地域での耐火住宅には認められていない建材ですので注意が必要です。

軒天の交換費用を抑えるポイント

軒天の工事自体はそんなに高額なことにはなりませんが、足場を組む必要がありトータルでは費用がかかります。

かといって、むやみに費用を抑えようとすると工事の質が落ちたり、工事期間が長くなったりして高くなることもあるので注意が必要です。

  • 費用を抑えるポイント
  • 早めの修理
  • 相見積もりをとる
  • 機能優先の建材選び
  • 型遅れ品、過剰在庫で建材選び
  • 屋根修理、外壁塗装と一緒に工事する

軒天にシミやゆがみ、剥がれなどを見つけたら早めに修理を依頼しましょう。

後回しにするほど、家が傷んでしまいます。

業者選びは慎重に、必ず複数の業者に見積もりをとることが重要です。

そうすることでそれぞれの業者の特徴や費用などが見えてきます。

よく検討して納得のいく工事にしましょう。

また、張り替えるボードや塗料の機能が果たせればいいなら、型遅れ品や過剰在庫品を選ぶと費用が抑えられます。

もう一つ、費用を抑えるには屋根や外壁の工事と一緒にすることです。

軒天の修理だけでも足場を組む必要がありますが、足場代は軒天の修理と同じくらいの費用がかかります。

屋根のメンテナンスの時期や外壁塗装のタイミングで軒天の修理をお願いすると、足場代が1回分で済むのでおすすめです。

火災保険を使う

経年劣化による軒天の張替工事では、火災保険の適用にはなりません

でも自然災害の被害で破損した場合は、火災保険で修理ができます。

経年劣化していても、破損の原因が自然災害によるものであれば火災保険の適用になることもあるので、保険会社に確認しましょう。

あつし

雨漏りと火災保険の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。

優良な業者を選ぶには

見積もりのときにこのようなことを言う業者がいます。

  • 火災保険を使って無料にする
  • 足場を組まずに作業するので安価にする

しかし、火災保険は保険会社に確認しなければ適用になるか分かりません。

さらに足場を組まないことで、かえって手間がかかり費用がかさむことがあります。

このようなことを言って安い見積もりを出す業者は、悪質な業者の可能性が高いので避けたほうが無難です。

  • 優良な業者の特徴
  • 工事の内容を詳しく説明してくれる
  • 複数の工事のしかたや材料、費用について選択肢を示せる
  • 軒天の張替以外の仕事も併せて工事できる

1.工事の内容を詳しく説明してくれる

軒天だけでなく、破風や屋根、外壁などの状態などによって工事の内容も変わってきます。

詳しい説明は、必要な工事かどうかの判断材料となり、安心して工事を頼めますね。

2.複数の工事のしかたや材料、費用について選択肢を示せる

いくつかの方法を示してくれる業者なら、型遅れ品や過剰在庫品の掘り出し物で修理するということも可能です。

わけの分からないうちに高額な建材や塗料を使われていたり、費用が加算されたりする心配が減ります。

3.軒天の張替以外の仕事も併せて工事できる

軒天の修理だけに足場を組むより、屋根や外壁の修理の際に一緒に済ませるほうがお得です。

また、業者のほうでも一緒の工事をすすめてくる場合が多いです。

軒天も屋根も外壁も、家を長持ちさせるために重要な役割を担っていますから一緒に工事をすることを検討しましょう。

軒天交換費用のまとめ

軒天は家を雨風から守る大事な部分です。

軒天の修理のタイミングと工事の種類によって費用が変わってきます。

軒天にシミやゆがみ、割れなどを見つけたら早めに修理しましょう。

工事の種類
  1. 塗装工事      軒天を再塗装して耐久性を高める
  2. カバー工法     現在の軒天に新しい軒天を重ねる
  3. 張替工事      現在の軒天を外して新しい軒天に張り替える
交換する軒天のボードの種類とメリット・デメリット
  1. ベニヤ板・合板   安価 可燃性 湿気による反りなどが出やすい
  2. ケイカル板     耐久性 耐火性 耐水性に優れている やや高価
  3. スラグ石膏ボード  耐久性 耐火性 耐水性に優れている ケイカル板よりやや耐水性が劣る
  4. フレキシブルボード 耐久性 耐火性 耐水性に優れている 硬いので施工がやや難しい

※有孔ボード     屋根裏の通気性を高める効果がある 防火地域では使えない

軒天を交換する工事の費用を抑えるポイント
  1. 早めの修理
  2. 相見積もりをとる
  3. 機能優先の建材選び
  4. 型遅れ品、過剰在庫で建材選び
  5. 屋根修理、外壁塗装と一緒に工事する

そして一番は、優良な業者を選ぶことが重要です。

信頼できる業者さんと相談しながら工事内容を決めていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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