皆さんは「カーテンウォール」をご存知ですか?
初めて聞いた方も多いのではないでしょうか。
カーテンウォールは、機能性やデザイン性が高く、ビルやマンションなどでよく使われています。
そんなおしゃれなカーテンウォール。
自宅のリフォームにも取り入れることはできないのでしょうか?
リフォームの知識を深めていく上で気になったので調べてみました。
そして、カーテンウォールについても詳しくお伝えしたいと思います。
ぜひ、最後まで読んでみて下さいね!
■目次
カーテンウォールとは何だろう?

カーテンウォールを直訳すると、カーテンの壁。
カーテンという名称の通り、軽量で取り外しが可能なところが特徴です。
ほとんどのガラス張りの高層ビルはこの工法で造られています。
カーテンウォールが登場する以前は、鉄骨鉄筋コンクリート構造が主でした。
コンクリート構造ではコンクリート製の外壁が建物の荷重を支え、さらに地震や風圧の力を防ぐ、文字通りの”壁”となっていました。
しかし、建物の高層化がさらに進むにつれ、より外壁が軽い構造が望まれるようになっていったのです。
軽量化する事により、地震の時も揺れを吸収することで建物が壊れる事を防ぐ柔構造を採用しています。
歪みの影響が少なく、ガラスが道路などに散らばるリスクを減らすことができるようになりました。
また、建物の外壁にアルミやガラス、セラミックといった様々な素材が使われ、デザイン性に富んだ高層建築物が誕生したのです。


リフォームでカーテンウォールにすることはできる?
では、リフォームでカーテンウォールにすることができるのでしょうか?
一般的に、カーテンウォールはビルやマンションに使われています。
ですが、新築では戸建て住宅にも使われているので、ご紹介しますね。

引用:Homify


リフォームの例が見つからなくてね。
こんな口コミを見つけたよ。
こんな感じの三角屋根の見えている壁の部分全てをガラスにする施工方法は何がありますか?
どの施工方法が安いですか?
カーテンウォールだと高額になってしまい…
ガラスが大きくなれば高いのはわかりますので企画でできるのであればそれでもかまいません
鉄骨の建物をリフォームします
引用:Yahoo知恵袋


- おしゃれなデザインにできる
- 採光でき、明るい空間になる
- 解放感がある
- 間仕切りとして利用できる
- 施工費用が高い
- メンテナンス費用が掛かる
僕が調べた限りでは、リフォームでカーテンウォールにしている施工例は見つけることができませんでした。
ですが、カーテンウォールを使った戸建て住宅は作られているので、もし興味がある方は、リフォーム業者に相談してみて下さい。
カーテンウォールを取り入れている建築会社がリフォームも行っている場合があるので、そのような業者に問い合わせてみるとよいですね。
カーテンウォールの施工の経験がある業者がおすすめです。
戸建て住宅には、カーテンウォールの考え方を生かし、木造従来工法用に考えられたガラスウォールが使われています。
新築のみならず、古民家の再生や耐震改修にも活用できます。
リノベーションを手掛けるA社では、費用が65,000円/㎡からとなっていました。
業者によって異なりますが、カーテンウォールの費用の目安にしてみてください。
カーテンウォールのメリットとは?

カーテンウォールには、たくさんのメリットがあるので、ご紹介しますね。
1.建物の軽量化
カーテンウォールは、大幅に外壁を軽くすることができ、建物への負担をかけずに済みます。
2.デザイン性が高い
カーテンウォールにはガラス・アルミ・チタン・セラミックなどのさまざまな素材が使用できます。
そのため、デザインの自由度が高く個性豊かな設計が可能です。
3.建設しやすい
骨組みに外壁をはめ込んでいく造り方をするため、外壁工事の際、建物の周囲に足場を組む必要がありません。
建設現場でよく見るあの風景ですね!板の上を職人さんが作業してるのが足場です。
そのため、工期を短縮や足場代のコストの削減にもつながります。
4.地震への対策
カーテンウォールは地震が起こると一緒にガラスも揺れ、地震の揺れを吸収する柔構造を採用しやすくなっています。
そのため、ガラスの飛散を軽減できる可能性が高くなります。
5.機能性が高い
カーテンウォールは、以下の機能性が高い外壁です。
- 耐風圧性
- 層間変位追従性
- 断熱性
- 遮音性
- 気密性
- 水密性
- 耐久性
では、順番に説明していきますね。
●耐風圧性
風圧にどれだけ耐えられるかの性能です。
台風によってガラスが割れた、壁が壊れた、なんてことになったら大変なので重要ポイントです。
昔、沖縄で台風被害に遭った時は大変でした…風の音を聞くだけで窓が吹き飛ぶんじゃないかと思いました。
この記事を書いている今、あのホテルはきっとカーテンウォールを採用していたのでは…?なんて思いました。
●層間変位追従性
いわゆる耐震性ですね。地震や強風などによって建物が揺れると、上階と下階では揺れ方に差が生まれます。
水平方向のズレを層間変位といい、このズレにどれだけ耐えられるかを示す言葉です。
●断熱性
熱の移動をどれだけ抑えられるかを表す性能です。冷暖房の効率に大きく影響します。
これは光熱費にも繋がってきそうですね!
●遮音性
音を遮断する性能です。
●気密性
外壁の隙間からどれくらい空気が漏れるかを表す性能です。断熱性や遮音性にも関係が深く、冷暖房効率にも影響します。
●水密性
台風などの時に、どれくらいの風圧まで雨水の浸入を防げるかを表す性能です。
●耐久性
どれくらい持つか、いかに劣化に耐えれるかを表す性能です。


カーテンウォールを使った代表的な建造物とは?

実は、カーテンウォールの概念自体は古くから存在していました。
ですが、実際建物に採用されたのは1851年に建造された、イギリス・ロンドンの水晶宮(クリスタルパレス)です。
これが世界初のカーテンウォールといわれています。
近年の建物では、美しいカーブが特徴的な「コレド日本橋」でお馴染みの日本橋一丁目ビルディング。
その他丸の内オアゾ、汐留シティセンター(東京都港区)などが印象的です。
リフォームでカーテンウォールにできる?まとめ
さて、今回はカーテンウォールについて書いてきました。
主に、超高層ビルなどに使用される外壁のことで、その名の通り非常に軽量で建物に荷重をかけないという特徴があります。
また工法に応じて、窓ガラスのレイアウトも比較的自由にできるため、実際に戸建て住宅に取り入れている方もいます。
南向きの窓でなくても日光を取り入れるデザインを可能にしたり、木造建築では不可能な開口部の実現により大きなガラス張りも窓も実現できます。
昨今オシャレな住宅が増えてきています。
リフォームでカーテンウォールにしてみるものアリかもしれませんね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。