外壁リフォームを検討中の方。
その中でも、おしゃれで高級感と立体感が出る外壁を探している方へ。
「ラップサイディング」をご存じでしょうか?
ラップサイディングは、アメリカンスタイルや北欧の家に人気の外壁材。
色味も様々で、立体感が出る張り方をしているのが特徴です。
今回は、サイディングとの違いやメリット・デメリット、費用など、ラップサイディングについて詳しく解説します!
外壁リフォームを検討中の方へ!ラップサイディングを知ろう!

ラップサイディングとは、平たく長い板状のサイディングを貼り合わせた外壁材のことを指します。
一般的に、「下見張り」「鎧張り」「横羽目」と呼ばれる外壁材です。
見た目は、平らな板で、横に長く木材を重ねながら貼り合わせたもの。
アメリカン・カントリー調の住宅にしたい方、クラシカルでレトロな雰囲気を出したい方に人気の外装材です。




この外壁だとレトロな雰囲気がだせそうね!
素敵な色もあって、海の家のような雰囲気だわ。



そうだね!ラップサイディングは人気のある外装材なんだよ。



そうなのね!ところで、ラップサイディングとサイディングってどう違うの?



じゃあ、次は、ラップサイディングとサイディングの違いについて説明していくね!
ラップサイディングとサイディングの違いとは?


ラップサイディングとサイディングの違いって何だろう?
そう思う方もいますよね。
それぞれの施工方法の違いをご説明します。
サイディングの施工方法
サイディングは隣同士ぴったりと張り合わせて施工を行っていきます。
【横張りサイディング】


塗り壁よりも施工が簡単で、耐水性もあるのが特徴です。
ラップサイディングの施工方法
ラップサイディングは、板材を重ねて張っていきます。
細い板を1枚1枚重ね合わせていくので、技術と手間がかかる工法です。
サイディングに比べると、細い板を何枚も張り合わせていることが分かりますよね。
コーキングの違い
また、コーキングの仕方にも違いがあります。
通常のサイディング…外壁材を張り合わせた目地の部分にコーキング施工する
ラップサイディング…1枚1枚張り合わせていくので、外壁に目地がない。四隅と窓回りのコーキングのみ施工する
一般的なサイディングのコーキングは、外壁材を張り合わせた目地の部分に施工を行っていきます。
高い所にも登るため、補修に時間がかかってしまうのが難点です。


一方、ラップサイディングは目地がなく1枚1枚張り合わせていくので、四隅と窓回りのコーキングのみ施工します。
四隅と窓回りだけのコーキングなので、一般的なサイディングより少ない補修時間で済みます。
メンテナンスコストも抑えられますね。
張り方1つでも印象が変わるので、こだわりの家を演出できます。
雨漏り修理にも活躍するコーキング。
コーキングについて詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
ラップサイディングのメリットとデメリット


サイディングとの違いがわかってくると、メリットとデメリットも気になってくるところ…。
次は、ラップサイディングのメリットとデメリットをご紹介します。
- コーキングがないので、打ち替えが不要(サッシ周りのコーキングのみ)
- メンテナンス費用コストが抑えられる
- デザイン性があり、高級感と立体感を出せる
- アメリカン・カントリー調の外壁にしたい方におすすめ
- 細かい張り合わせが難しい&手間がかかる
- 初期費用がかかる(窯業系サイディングより1.2~1.5倍かかる)
メリットは、コーキングのメンテナンスにコストがかからないという点です。
材料にもよりますが、コーキングの劣化は5~10年ほど。
そのため、定期的な打ち直しが必要になってきます。
打ち直しを怠ると雨漏りが発生し、外壁内側の木材が腐って手遅れ状態に…。
通常の外壁は全体にコーキングを使用しているので、こまめな点検が必要です。
しかしラップサイディングの場合、サッシ周りのみの使用のためメンテナンスは一部分の補修でOK!
コーキングの範囲が狭く、サッシ周りの点検をすればよいので、ちょっとした合間に行えます。
これはかなりのコスト削減になります。
もう一つのメリットは、サイディングでは出せない立体感を楽しめること。
窯業系サイディングより横幅が狭く、1枚1枚重ねて貼り合わせていくので、立体感と高級感を演出できます。
他の住宅と一味違った外壁にしたい方におすすめです。
しかし、デメリットもあります。
ラップサイディングは、細かい張り合わせが難しく、手間がかかるという点です。
細い板状で立体的に張るので、複雑な形の家だとどうしても張れない箇所が出てきます。
その場合は、部分的に違う外壁の素材にすることもあります。
全体をラップサイディングで統一させたい方は、注意が必要です。
ラップサイディングの気になる費用は?


オシャレでメリットも多いラップサイディング。
初期費用やメンテナンス費用が気になるところですよね。
実は、ラップサイディングは初期費用がけっこうかかります。
窯業サイディングと比べると、1.2~1.5倍近く上がってしまうんです。
一般的なサイデイングの費用相場・耐用年数はこちらです。
単価 | 工事総額(目安) | 耐用年数 | |
窯業系サイディング | 3,500円~5,000円/㎡ | 約150万円~230万円 | 約7年~10年 |
樹脂系サイディング | 7,000円~9,000円/㎡ | 約250万円~300万円 | 約10年~20年 |
木質系サイディング | 6,000円~8,000円/㎡ | 約200万円~250万円 | 約7年~10年 |
金属系サイディング | 4,000円~6,000円/㎡ | 約170万円~220万円 | 約10年~15年 |
ラップサイディングは、窯業系サイディングの1.2~1.5倍の費用といわれているので、単純計算でも約180万~約345万円かかってしまいます。
(窯業サイディングの価格は約150万円~230万円。150万円の1.2倍の場合は180万円、230万円の1.5倍は、345万円となります。)
このように比較してみると、ラップサイディングはかなり初期費用がかかることが分かりますね。
初めの費用を少しでも安く抑えたい!と考えている方には、不向きかもしれません。
しかし、家を建てた後には、必ずメンテナンス費用もかかってきます。
メリットの部分でも話しましたが、ラップサイディングはメンテナンスコストを抑えることに力を入れています。
シーリング表面のクラックや、色あせが起こりにくいように「ロングライフシール」を開発。
ロングライフシールとハイブリットコートFの組み合わせで、外観の長持ちとメンテナンスコストを抑えています。
耐用年数は約20年~25年に伸び、総工事費は格段に安くなる見積もりです。
少しでもコストを抑えたい方は、初期費用がかかりますが、東レのラップサイディングがおすすめ。
メリットとデメリットを見比べて、自分の価値観を大切にしながら検討していきましょう。
イメージと違った印象にならないように、業者の方と綿密な打ち合わせをして、自分好みの外壁選びをしてくださいね。
サイディングのことも詳しく知りたい!という方は、こちらの記事がおすすめです。
ラップサイディングのメンテナンスサインと方法は?


先ほど、ラップサイディングは、耐用年数が約25年あるということをお話ししました。
耐用年数が長いからと安心していると、メンテナンスのサインを逃してしまうかもしれません。
メンテナンスが必要となるのは、どんな状態か?
メンテナンス方法はどんなものか?
これらについてまとめましたので、参考にしてみてください。
メンテナンスのサイン
基本的に、一般的なサイディングとメンテナンスのサインは一緒です。
- カビやコケなどの発生
- 色あせてきた
- ひび割れ(クラック)がある
- チョーキングがあらわれる(手で触ると白い粉上の物が付く)
- 台風や落下物で破損してしまった
- シーリングの劣化
このようなサインが見られたら、外壁業者への連絡を検討しましょう。
メンテナンスの方法
基本的な日常のお手入れの仕方も、一般的なサイディングと違いはありません。
水や中性洗剤で、軽くこすりとります。
汚れがひどい場合は、専用クリーナーを使用して汚れを取っていきます。
しかし、日常のお手入れでは、修復できないものもあります。
チョーキングや、ひび割れ(クラック)などです。
ラップサイディングのメンテナンスの基本は塗装で、クラックが見られる場合はパテ補修を行います。
また、板全幅で割れている場合は、部分入れ替えを行いますので、専門業者にお任せするのが妥当です。
修繕前には、綿密な打ち合わせをしておきましょう。
ラップサイディングの外壁紹介


さて、ラップサイディングについて、いろいろ説明してきました。
ここからは、実際にどのような外壁があるのかいくつか紹介していきます。
東レACE株式会社
東レACE株式会社の商品は、全体的にカラフルなものが多い印象です。
木目のデザインと、シンプルなデザインがあります。
【ラップ14ウッドタイプSC】


【ラップ14エルタイプSC】


【14mm無塗装ラップ ラップ14ソフトタイプ】


これ以外にもいろいろあるので、自分好みの外壁を探してみてくださいね。
ケイミュー SOLIDOシリーズ
ケイミューのSOLIDOシリーズで、ラップサイディングを扱っています。
【錆茶】


ケイミューのラップサイディングは、自然の風合いを生かした商品が多いです。
現代的なかっこいい外壁にしたい方におすすめです。
ラップサイディング風の商品:ニチハ
ラップサイディングに興味があるけれど、初期費用がかかるので悩んでいるという方へ…。
なんと、ラップサイディング風の商品を出しているところがありました!
それが、ニチハの外壁です!
モエンサイディングSのよろい4段木目調は、窯業系サイディングですが立体感のあるデザイン。




費用面に悩んでいる方は、ニチハの外壁材も検討してみてくださいね。
ラップサイディングの特徴や費用のまとめ
ここまで、ラップサイディングについて様々なことを解説してきました。
最後に、重要なポイントをおさらいしていきましょう。
- アメリカン・カントリー調の外壁にしたい方におすすめ
- デザイン性があり、高級感と立体感を出せる
- メンテナンス費用コストが抑えられる
- 初期費用がかかる(窯業系サイディングより1.2~1.5倍かかる)
ラップサイディングはクラシカルで、アメリカン・カントリー調の外壁を楽しめ、高級感&立体感を表現したい人におすすめです。
初期費用はかかりますが、長い目で見るとメンテナンス費用が抑えられることが、ラップサイディングの魅力。
メリットとデメリットを見比べて、自分の価値観に合う選び方をしていきましょう。
ラップサイディングにしようか迷っている方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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