屋根や外壁は、雨や風、夏の強い紫外線、そして台風、寒い冬の外気など、さまざまな自然の変化から日々の暮らしを守ってくれています。
その分、やはり劣化は必ずやってくるもの。
お住いの家は、屋根や外壁のメンテナンスはしっかりされていますか?
屋根や外壁にも必ず訪れる劣化をしっかりメンテナンスすることで、お住いの家をより長く、キレイに住み続けることができます。
「新築でまだ築10年経ってないしうちは大丈夫だろう」
そんな悠長なことを言っていると、大事な家がとんでもないことになりかねません。
でも実際、新築で購入するとリフォーム経験はあまりないものですよね。
ですので、屋根と外壁のリフォームってどんなことをするのか分からない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、屋根と外壁のリフォームでは、どのような施工をするのか詳しくご紹介していきたいと思います。
■目次
家の屋根と外壁のリフォームが必要な理由

リフォームが必要な理由は、見た目の美しさを保つ目的ではありません。
確かに外壁塗装をすればきれいになるので大切ではありますが、塗装には本来の役割があります。
それは、防水性を高めることで、家の建物寿命を引き延ばすことができるからです。



じゃあどうしてリフォームって必要なのかしら?

じゃあ詳しく話していくね。
家の屋根や外壁のリフォームは見た目が目的じゃない!
外壁塗装の目的は見た目ではありません!
美しく見せるだけでは大切な家を守ることはできないのです。
では、なぜ屋根や外壁の塗装というリフォームがあるのでしょうか?
メンテナンスせず放置したままにすると、いくら新築物件だったとしても後に取り返しのつかないことになりかねません。
そこで最初にお伝えしていたメンテナンスという名の「リフォーム」になるのです。
リフォームの種類は大きく分類すると2種類に分かれます。
- 塗装
- 取替え(屋根の場合はふき替え、外壁の時は張替えとも言う)
屋根・外壁材というのは、どんなものでも表面を塗料の塗膜によって覆われています。
しかし、長期間放置してしまうと当然ながら始まってしまう「劣化」により「塗装」が必要になってきます。
そしてなぜ必要かというと、「塗装」をすることで防水性を高めることができるからです。
定期的な塗装で大事な家を守ることができますが、これを引き延ばし放置すると一つ上のリフォームになる「取替え」になってしまいます。
おおがかりなリフォームにならないよう、定期的なチェックはかかせませんね。
屋根や外壁を放置すると起きてしまうこと
家の中のことではないと、ついおろそかになってしまいがちな屋根と外壁。
では、長期間放置してしまうとどんなことが起きてくるかそれぞれお伝えします。
- 当然ながら雨漏りの発生
- 経年劣化による傷み・損傷
- 雨漏りによる天井へのダメージ・シミなど
天井から雨漏りしてきた時にはもうかなり症状は進行している状況です。
- ひび割れ・塗装の剥離
- コーキング部分(ゴム部分)の劣化
- 経年劣化による壁内部への雨水の侵入(※)
壁内部へ雨水が侵入してしまうと家の骨組みである土台や柱を腐らせてしまい、かなり大掛かりなリフォームに発展する事態も想定されます。
材木は30%水分を含むと腐朽菌という菌が発生し、シロアリのエサとなります。
壁内部への雨水の侵入はひび割れなどからしか判断できませんので、定期的な確認が大切です。
ここで突然のシロアリです。
シロアリの登場は今後家を長く住み続けるという方にはかなりの致命傷です。
やはり定期的な確認は屋根と同じくとても重要です。
屋根・外壁のリフォームについて

写真のように足場が組まれ、このような布で覆われているのを見かけることもあると思います。
これが「屋根・外壁のリフォーム」です。
覆われているので中の様子はあまり分からないですよね。
そこで、リフォームではどのようなことをしているのかに触れてご紹介していきます。
なかには簡単なものですとご自身でDIYも可能です!
ぜひ、参考になればと思います。
屋根のリフォーム

屋根を観察したことはありますか?
なかなか機会はありませんが、この写真のように劣化していることもあります。

こんなに劣化するものなの?

ちょっと驚くよね。


どんなリフォームをするのか詳しく説明していくね。
屋根リフォームのタイミング
元々長持ちするようになっているのが屋根ですが、どういった条件でリフォームになるのか紹介します。
- 屋根が錆びた
- 苔が生えたりして色あせてきた
- 雨漏りする
- 瓦がずれてきた
- 経年劣化で屋根が傷んできた
- 外壁をリフォームする時に併せてする
このような症状がみられた場合はリフォームを考え時です。
ぜひ目安にしてください。
また、新築を建てられたり、前回のリフォームから約10~15年が経過している時もリフォームの時期に入っています。
屋根リフォームの施工方法の種類
屋根のリフォームの方法として、大きく分け3種類の施工方法があります。
お住いの家の屋根の状況によってその内容は変わってきます。
最も手軽に済むリフォームが「塗装」で、大掛かりなリフォームになるのが「ふき替え」になります。
一つずつご紹介します。
基礎の部分である下地の傷みがまだ進行していない場合におすすめなリフォーム。
使用される塗料にはいくつか種類があります。
- アクリル樹脂塗料
- ウレタン樹脂塗料
- シリコン樹脂塗料
- フッ素樹脂塗料
様々な屋根に使用することができます。
密着性・耐候性・防水性に特化したものが「ウレタン樹脂塗料」です。
光沢性・安定性・耐久性に富んだものが「シリコン樹脂塗料」です。
塗料の色は好みもありますが、お住いの外壁や周辺の家との色の馴染みなどを考慮して選びましょう。
最後に、家の屋根の種類が瓦屋根の場合は塗り替えの必要はありませんのでご注意ください。
既存の屋根に新しい屋根材をかぶせる方法のリフォームです。
下地があまり傷んでいない状態で、表面の痛みが激しい場合におすすめです。
- 屋根の耐久性・見た目の美しさの向上に最適。
- 既存の屋根の上に防水シートを張って、新しい屋根を重ねる工法。
- ふき替えより工期が短縮される。
- 重ねることで廃材がでないので費用を抑えることが可能。
- 屋根の二重化によって遮音性・断熱性がアップ。
一点注意が必要なことは、重ねることで重量が増すため、リフォーム前に家の強度と耐震性を確認の上、適した屋根材を選んでください。
その名の通り、屋根をリフォームで新しいものにすることです。
最近では災害時、瓦屋根での被害を軽減する目的で軽いものへリフォームするという方も増えています。
作業は、既存の屋根を解体・撤去作業をして、その他下処理を行ったのち新規の屋根をふきます。
完全に新規の屋根にリフォームしてしまう分、やはり費用は高額になります。
外壁をリフォーム

この光景、目にしたことがある方も多いかと思います。
ご近所で工事が行われた時、工事業者から事前に挨拶があることも。

これがそうだったのね。

塗装は大掛かりだけど、簡単なことは自分でDIYできることもあるんだ。

そんなこともぜひ教えてちょうだい!
母さん最近リフォームの話が楽しくてしかたないわ!
外壁リフォームのタイミング
外壁の塗装は新築ですと10年経過がひとつの目安です。
また、屋根と外壁のリフォームをするにはどちらも「足場」が必要になります。
足場を組むにも数日かかったり、またリフォーム費用でかさむものが足場。
そのため、日数やコストを抑える目的で同時に行われることが多いです。
その他にも様々な状況でリフォームが必要な場面があります。
- 外壁の色あせ
- チョーキング(触ると手に白い粉が付着する)
- 塗膜が浮いて膨れる・剥離
- 外壁のクラック(ひび割れ)
- シーリング材(ゴム部分)の劣化
この中でも最後にご紹介した「シーリング材の劣化」ですが、小さなものや簡単なものですとホームセンターで調達できる材料で簡単にDIYできます。
屋根リフォームの施工方法の種類
外壁のリフォームは、屋根と同じく3種類の施工方法があります。
リフォームの内容が似ていることを踏まえると、屋根と外壁は同時が好ましいと判断できますね。
屋根とは若干異なるところもありますので、ご紹介していきます。
外壁リフォームのなかで、最もポピュラーで手軽なリフォーム。
目的は、外壁を長持ちさせるために行います。
外壁材を定期的に塗装し保護することで、家を長持ちさせることができます。
放置していると壁を伝って雨水が家の中に侵入してしまい、柱を腐らせて家の寿命を縮めることに繋がります。
外壁塗装に使用される塗料にはいくつか種類があります。
- アクリル樹脂塗料…特殊な塗料以外はあまり使われない
- ウレタン樹脂塗料…シリコン樹脂塗料の前に主流だった塗料。
- シリコン樹脂塗料…耐久年数と価格のバランスがよく近年最も使われている塗料。
- フッ素樹脂塗料…耐久性は高いが、その分値段もかなり高い。
屋根に使用しているものと同じですね。
リフォームをした方は、外壁はシリコン、屋根はフッ素という使い分けをされることが多いです。
塗り替えの為、廃材は発生しません。
既存の外壁を残して、その上に新しい外壁を重ねて張る方法のリフォームです。
特徴をご紹介します。
- 外壁塗装と同様、重ねて張るため、廃材が発生しない。
- 新しく外壁を張るので費用は高額になる。
- 外壁が二重になるために、断熱性や遮音性がアップ。
- ふき替えより工期が短縮される。
注意すべき点は重ねることで重量が増すため、軽い外壁材を選ぶ必要があります。
重量がかかってしまうと、地震が起きた時に、建物に大きな負担がかかってしまい、倒壊の危険も出てきます。
そのため、重ね張りを行う場合は、ガルバニウム鋼板などの金属サイディングを選ぶ事で、外壁を軽くできます。
しかし、欠点として金属ゆえの「錆び」が発生してしまいます。
こまめなメンテナンスが必要になるのでご注意ください。
その名の通り、既存の外壁を撤去し新しい外壁に張り替えることです。
外壁を張り替える時はどんな時かご紹介します。
- 家自体の老朽化が激しく、特に建物の構造部である柱などの劣化が激しい場合。
- 下地が劣化して、雨漏りなどの問題がある場合。
作業としては、下地から既存の外壁を全て撤去し、新しい外壁を張ります。
家を骨組みだけにしてから新しい外壁材を張り直しするため、撤去した外壁の処分費がかかります。
下地も全て一新されるため、高額にはなります。
その分老朽化した家でも、これを機に断熱性を上げたり耐震補強などをする事が可能です。
新調することで建物の耐久性も良くなります。
施工業者による直接訪問の営業について

一軒家に住んでいると、よくあるのが飛び込みの営業です。
このような業者は悪質である可能性がかなり高いです!
色々な切り口から上手く契約にこぎつける術を持っています。
決して安いリフォームではない屋根・外壁のリフォーム。
失敗してしまわないように、どんな誘い文句で誘惑してくるのかをご紹介していきます。
- 特別なキャンペーン・モニター・会社の創業祭などとにかく特別を誇張する
- 一般的なリフォーム費用よりも格段に安い金額を提示してくる
- 会社独自の塗料で安くなると勧めてくる
- 今リフォームしないと大変なことが起きると不安をとにかく煽ってくる
- 足場代や養生代などを差し引き、塗料代だけで請け負うと言ってくる
- お住いの地域で実績がないから特別に数軒だけ安くする
- 建物を数分見ただけですぐに見積もりを出して契約を迫る
- 他社との相見積もりを取らせない(すぐに契約を迫る)
通常、正しい診断をするには30分から1時間はかかります。
数分で診断することはできませんのでご注意ください。
また、屋根の診断をその場でするとなった場合、かなりひどい業者はわざと屋根を傷めたりする業者もあります。
悪徳業者に捕まってしまわないよう、ご自身で正しい判断が必要です。
このような直接訪問してきた飛び込み営業が来た場合は、必ず他社数社から相見積もりを取るようにするのが賢明です。
家の屋根と外壁のリフォームについてのまとめ
ここまで家の屋根と外壁のリフォームについて詳しくご紹介してきました。
屋根・外壁に色々なリフォームの仕方や塗料の種類があり、奥深いですね。
お住いの家の屋根、外壁にとってどれがベストなリフォームなのかは、状態によって変わってきます。
大事な事は今現在、どのような状況にあるかを把握することです。
今回、たくさんの情報をお伝えしてきました。
ご自身で確認できることもたくさん増えたかと思います。
とはいえ、なかなか慣れない作業で素人では難しいのは当たり前。
判断が難しい場合はリフォーム業者へ依頼し点検してもらってから、お住いの家にとって最適なリフォームに着手してみてください。
たくさん考えてこだわったリフォームで生まれ変わった家。
毎日、外出先から帰ってくるのが楽しみになるかもしれませんね!

詳しくは、こちらをご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
恥ずかしい!