そろそろ外壁をリフォームしようと思っている読者の皆さん、塗り壁の一つにそとん壁があるのをご存じでしょうか?
塗り壁には漆喰・珪藻土・モルタルなどがありますが、最近ではこのそとん壁を外壁に使用する家が増えてきています。
その理由は、外観、機能性、メンテナンスについて万能な外壁として人気が出てきているからです。
こんな素敵な外壁があったらすぐにリフォームしたくなりますよね。
しかし、メンテンナンスが不要って本当なのでしょうか?
今回はそんな「そとん壁」について、紹介していきたいと思います。
- そとん壁のメンテナンス不要の理由
- そとん壁の特徴とメリット
- そとん壁のデメリット
- そとん壁にリフォームする場合
この4点について詳しくご説明しますね。
そとん壁の魅力を知って、外壁リフォームの選択肢を広げる参考にしてくださいね。
【そとん壁】メンテナンス不要の外壁って本当なの?

そとん壁は一度塗ってしまえば、再度全体的に塗り替える必要のない外壁です。
どんな外壁でも雨・風・日光などに長年さらされると劣化し、見た目も悪くなりますよね。
そのため定期的に大がかりな足場を組んで、張替えや葺き替え、塗り替えなどのメンテナンスが必要です。
ですが、そとん壁は小さな日常の手入れを、気がついたときに行うだけでよく、塗り替えという大がかりなメンテナンスをする必要はありません。
そんな外壁があるなんて信じられませんよね。
では、どうして塗替えのメンテナンスがいらないのでしょうか。
その理由を解説していきますね。
【そとん壁】外壁メンテナンスが不要な理由とは?

メンテナンスが不要な理由は、そとん壁の原材料に秘密があります。
その秘密を詳しく解説していきますね。
そとん壁の特徴は?実はシラスが原料!
まず、そとん壁の特徴から説明しますね。
【原料はマグマの成分に近いシラス】
そとん壁の原料は、九州南部にあるシラス台地から取れるシラスです。
- マグマが噴火と同時に冷やされて火砕流となり、堆積したもの
- 岩石となる前に粉末になったもので火山灰とは異なる
- 主な成分は除湿性に優れた珪酸(けいさん)
- とても細かい粒の中に無数の空洞がある複雑な構造
- 屋根瓦や工芸品の材料としても使われている
約2万5千年前の火山噴火で噴出したマグマからシラスが生まれました。
このさらさらとした粒は自然が生み出したもので、人工では作り出すことのできない構造をしています。
【シラスを外壁として商品化】
そして、このシラスを建築の建材にしたものがそとん壁になります。
この建材の正式名称は「スーパー白洲そとん壁W」といい、高千穂シラス株式会社が外壁材として開発に成功、商品化しています。
「100%自然素材」のポリシーを曲げずこだわってつくられています。
比較的新しい外壁材のため、その知名度は高くはありませんが、多くの建築会社で採用されている外壁材です。
カラーバリエーション
明るい色から暗い色まで全10色
7つのパターンがあります。
- かき落とし仕上げ
- 一条波仕上げ
- 三条大波仕上げ
- 渦巻仕上げ
- さざ波仕上げ
- タガネ削り仕上げ
- スチロゴテ仕上げ
このうちスチロゴテ仕上げ(以下の画像)は、そとん壁独特の仕上げで人気があります。
スチロゴテ(発泡スチロールで作ったコテ)仕上げ

そとん壁の施工方法は、下塗り材の上に上塗り材を塗る二層構造。
下塗り材 | 非常に細かいシラスの粒子で構成されている |
上塗り材 | 下塗り材より大きいシラスの粒子で構成されている |
この上塗り材を8mm以上の厚さに塗り付け表面を平にします。
仕上げ用のかき落とし器やスチロゴテなどでこすり落とし、表面をザラザラした質感に仕上げます。
職人の腕の見せ所でもあり、個性がでる部分です。
【そとん壁の外壁の印象】

漆喰のつるっとした質感とは違い、デコボコしてあたたかみのある質感です。
色見は落ち着いたものが多いですが、洋風・和風にとらわれず合わせやすさがあります。

サイディング(パネルを張る外壁)と違って、つなぎ目のコーキングがないからスッキリして見えるね。



素朴さと美しさを感じるわ。
このような特徴を持ったシラスから、独特な質感をかもし出すそとん壁ができました。
メンテ不要!そとん壁の6つのメリットとは?
そとん壁は、自然の複雑な構造と成分、施工方法により優れた機能を持っています。
- 高い防水機能
- 自然の透湿機能
- 高い耐久性
- 断熱・保温効果
- 環境に貢献
- 質感に富んだデザイン性
このようにたくさんあります。
【メンテ不要理由:メリット1】シラス粒の構造を活かした高い防水機能
そとん壁は、表面の防水加工はされていません。
ですが、シラス粒の構造を活かした二層構造の施工方法により、外壁の内部に雨水を浸透させることはありません。
下塗り材は非常に細かいシラスの粒子でできており、雨水の大きな粒子を通しません。
下塗り材を通り抜けられなかった雨水は、隙間が大きく抵抗が少ない上塗り材の表面へと流れ落ちていきます。
上塗り材を通り抜けた雨水がまた上塗り材へ戻っていく。
ひらがなの「く」の字を書くように雨水がすべり落ちるので、この現象を「くの字流動現象」といいます。
このように、下塗り材は雨水を通しませんので、しっかり防水してくれます。
【メンテ不要理由:メリット2】結露やカビの発生を抑える自然の透湿機能
防水なのに透湿するというのはなんだか矛盾している気がしますね。
これは、シラスの粒子には非常に細かい穴が無数に空き、水蒸気のような細かい粒子なら通せるからです。
シラス粒子の複雑な構造によって、実現している機能です。
そのため、壁の中の湿気を壁の表面から放出することができます。
透湿機能のあるおかげで結露やカビの発生を抑え、建物を守ってくれます。
一切の化学樹脂を使うことなく防水と透湿を可能にできたのは、シラスだからこそ!
【メンテ不要理由:メリット3】自然現象に強く劣化しにくい超耐久性
シラスは高純度の無機質セラミックのため、太陽光や熱、水、気温などの自然現象に対して変質しにくい特徴を持っています。
劣化しにくく長持ちします。
南九州では古くから石垣や塀に使われており、長い年数を経ても形を保っています。
また、2000年ほど前のローマ時代につくられたイタリアのパンテオン神殿や、エジプトのピラミッドもシラスと同じ火山噴火物からできています。
今もなおその形を保持しているのは、当時使われていたローマ・コンクリートに火山噴出物が入って、強度を増したからと言われています。
さらに、そとん壁は年数が経過するとともに強度が増すこともわかっています。
シラスがセメント内の水酸化カルシウムと反応し、カルシウムシリケート水和物を生成して硬化するためです。(ポラゾン反応と呼びます)
簡単に言うと、シラスの成分が水酸化カルシウムと反応して徐々に硬くなり、時間が経過するほどに強度が強くなるということです。
このように、耐久性がとても高く寿命がずばぬけて長い外壁です。
【メリット4】熱の伝わりにくさによる断熱・保温効果
熱伝導率は熱の伝わりやすさを意味します。
スーパー白洲そとん壁Wの熱伝導率は0.2W/m k。
熱伝導率(λ)
- セメント・モルタル 1.5λ
- 漆喰 0.74λ
- 土壁 0.69λ
※熱伝導率の国際単位系における単位はW/m kで、建築分野ではλ(ラムダ)で示される(引用元はλで表記)
同じ塗り壁でもモルタルに比べてかなり低いですね。
そとん壁は熱伝導率が低いため熱が伝わりにくく、そのため断熱性が高いです。
内側の熱を逃がしにくいので、保温効果もあります。
【メリット5】自然素材にこだわり環境に貢献
シラス以外の原材料についても、自然素材のみでつくられています。
製品化においても、できるだけ機械に頼らず行うためエネルギー消費の少ないエコ建材です。
また、断熱・保温効果で冷暖房などの光熱費を低減するため、CO2排出抑制にも貢献します。
【メリット6】質感に富んだデザイン性
シラス独特の豊かな質感と、貫禄を感じさせます。
ザラザラ、デコボコした表面は、新しさのある外観デザインを作りますが、懐かしさも感じられます。
そとん壁は100%自然素材なのに、驚きの機能をたくさん持っていますね。
そとん壁がメンテナンスが不要な外壁とされる理由は、この中でも特に防水性・透湿性の高さと、劣化しにくいどころか強度が増していくというずば抜けた耐久性の高さがあるからです。
【メンテナンス費用】そとん壁と一般的な外壁を比較!違いは?


外壁の種類によってメンテナンスの費用は異なります。
そとん壁はメンテナンスが不要とはいうものの、本当に全く費用がかからないのでしょうか。
もし費用がかかるとしたらどれくらいか、他の外壁と比べてどうなのか解説しますね。
そとん壁のメンテナンス費用はどのくらい?
メーカーのホームぺージによると、耐用年数は特に記載されていません。
ですが、サイディングのように10年ごとに定期的なメンテナンスが必要になるのとは違い、塗り替えが不要であるとされています。
色褪せ・劣化が起きにくいので20年、30年と住み続けていく中で、気になる部分が無ければメンテナンスはほぼいりません。
そとん壁の「気になる部分」の代表的なものはクラック(ひび割れ)になります。
自然素材の塗り壁なので、まれに表面にクラックができることがあります。
ですが、二層構造の下地でしっかり防水されているため雨漏りの心配はなく、また、構造にも影響はありません。
そのままにしておいても大丈夫ですが、どうしても気になる場合やクラックが大きい場合は、その部分を塗り直せます。
メーカーでは大きなクラックを補修できる補修セットが用意されています。
商品名 | 価格 |
サポートパウダー | 1,200円(税込み) |
サポートスプレー | 2,000円(税込み) |
2つをセットにしたサポートセット | 3,000円(税込み) |
ホームページで「シラス壁のお手入れ方法」の資料をダウンロードすると、この補修セットを使って補修する手順が写真付きで詳しく載っています。
工務店などの業者に補修をお願いしたとしても、サポートセット代と施工代などを合わせた金額となり、その費用は塗り替えた場合と比べると大幅に安く済みます。
また、年数が経って汚れがついてきた場合は、洗剤や高圧洗浄を行って汚れを落とします。
その際にかかる費用は洗剤代や道具代、水道代になります。
一般的な外装工事のメンテナンス費用は?
一般的な外壁の耐用年数はこのようになっています。


サイディングの場合、10年に1度を目安に塗り替えや、シーリングのメンテナンスがいります。
その場合、リフォーム費用は一回あたり、約100万〜150万円程といわれています。(足場工事代、外壁工事代含む)
10年に1度ということは仮に30歳で家を建てて80歳まで住むと考えると、5回のメンテナンスが必要となり、その総額は大きな金額となります。
一回の費用が100万円だとしても、5回分の総額で500万円かかります。
また、ガルバリウム鋼板でも15年~20年に1回程度のメンテナンスが必要になります。
その場合、リフォーム費用は一回あたり約190万〜255万円といわれています。(カバー工法の場合)
漆喰は耐用年数が100年ほどとされいますが、傷がつきやすいことがデメリットで15年に1度を目安にメンテナンスが必要です。
その間の劣化状態によって塗り替えが必要になります。
その場合のリフォーム費用は約50~100万円です。
このように、家の綺麗さを保ちながら長く住まうとなると、メンテナンスにかなり費用がかかってきますね。
一方、そとん壁はこういった定期的な年数でメンテナンスが必要になることはありません。
そとん壁のメンテナンスとしてかかる費用は、先ほど説明したクラックの補修代や掃除用品代などです。
1度に何十万円もかかることはありませんので、長期的に見ても、他の外壁と比べてそとん壁はメンテナンス費用が安く抑えられます。



メンテナンスのお金ってこんなにかかるものなのね。
メンテナンスに費用がほとんどかからないそとん壁、魅力だわ。
こちらの記事はサイディングのメンテナンス時期の目安や費用について詳しく解説してあります。
ガルバリウムについては、こちらの記事で注意点や劣化症状などを解説しています。
漆喰のメンテナンス周期や費用についてはこちらの記事で紹介しています。
そとん壁にもデメリットはある!


そとん壁の機能の高さとメンテナンスについて説明しましたが、ここまで聞いてみるとなんて万能な外壁なんだろうと思いますよね。
どんなものにもいい面と悪い面があると言いますが、そとん壁はどうなのでしょうか。
そとん壁の主なデメリットはこの3つ
そとん壁のデメリットとしてあげられるのはこちらです。
- 塗り費用が含まれ初期費用が高い
- クラック(ひび割れ)のリスク
- コケやカビなどの汚れ
【デメリット1】左官職人の塗り費用が含まれ初期費用が高い
そとん壁の一番のデメリットとしてあげられるのは、初期費用の高さです。
そとん壁は塗り壁ですので、左官職人さんが下塗りと上塗りをし、最後に希望のパターンに仕上げてくれるため、手間が非常にかかります。
そのため、サイディングなどの板を張る外壁に比べると、費用は高くなります。
メーカーのホームページでは、設計参考価格(材工)で14,040円/m²となっています。
取り扱う工務店などによってかかる費用は違いますので事前にご確認くださいね。
設計参考価格(材工価格)とは
塗料のみの定価でなく材料代と職人の塗り費用(人件費)が合計されたもの
【デメリット2】クラック(ひび割れ)のリスク
自然素材のため、乾燥と収縮によるクラックや、下地の動きによるクラックが起きることがあります。
これは表面的なもので、構造や外壁の強度には全く影響がなく、防水機能は保たれています。
【デメリット3】コケやカビなどの汚れ
建物の立地条件や場所によっては、汚れが気になる場合もあります。
特にサッシの端や給気口の下などは、たまった汚れが雨で流れ、汚れが目立ちやすい場所です。
また、給湯器の裏側などは湿気がこもるため、コケやカビが発生する可能性があります。



いいものって高いのよね。
メンテナンス不要とはいっても、クラックや汚れがでることがあるのね。
デメリットはとらえ方次第で解消できることも
そとん壁は初期費用が高いので、それだけを見るとデメリットととらえられるでしょう。
ですが、大きなメンテナンスが不要というのは外壁にとってとても大きなメリットです。
長く住むことを考えると、他の外壁材のメンテナンス費用と比べて数百万単位で、かかる費用に違いが出てきます。
長い目で見ると、かえって費用が安く済むと考えることができますね。
また、クラックや汚れに関しては気になる人とそうでない人では感じ方が違います。
クラックの発生を、「趣が出た」ととらえるか、反対に「傷ができてしまった」ととらえるかにもよります。
もし気になるときは、補修もできますので工務店に相談してみてくださいね。
また、気になる汚れは早めに落とすことで、沈着するのを防げます。
日ごろから簡単な手入れをしておくことで、きれいな状態を保つことができます。
汚れが気になる人は、あらかじめ汚れの目立たなさそうな色や仕上げパターンを選んでみるのもいいですね。
このように一見デメリットに思えることも見方を変えると解消できることがあります。



デメリットととらえるかどうかは、出せる費用や、住む方の性格などそれぞれの事情により違うよね。



そうね、優先させたいことはみんな違うものね。
でもデメリットがあることも知れてよかったわ。
やはり初期費用が気になるという方は、サイディングのメリットやデメリットについての記事もあわせてご覧くださいね。
【重要ポイント】外壁をそとん壁にリフォームするときは?


さて、いざそとん壁にリフォームをするとなったら、今度は以下について知っておくとスムーズです。
相見積もりで信頼できる業者に依頼を!
複数の業者から見積もりをとることで比較でき、適正な相場や工事内容がわかります。
そとん壁にかかる費用を、初期費用とその後のメンテナンスにかかる費用も算出してもらいましょう。
どんな状態の壁に塗るかでも費用が大幅に変わるので、ここはしっかり比較、相談したいですね。
また、そとん壁の上塗りは天候の影響を大きく受けるため、工期が遅れる恐れがあります。
リフォームの工事期間についてもわかりやすく説明してもらえると安心ですね。
左官職人の技術確認は確実に!
そとん壁の仕上がりは左官職人の技術に影響を受けます。
となると経験豊富な左官職人にまかせたいですよね。
それを知るためにも、その業者のこれまでの施工例を確認してください。
そとん壁を採用した住宅の写真や、可能なら築数年たった実際の住宅を見ることも参考になります。
また、そとん壁は気温が低い時期の施工では、濃い色は白ぼけする(白華現象)場合があります。
このような特性を知っている職人に、施工を依頼すると安心です。
色や仕上げパターンはぬかりなくチェック!
外壁の色はサンプルで見るより、広い面積に施工されるとより白っぽく見えます。
また、仕上げパターンによっても印象がずいぶん変わります。
希望のイメージに仕上がるかをしっかりシミュレーションしてみてくださいね。
また、クラックや汚れが目立ちにくい色やパターンがあるので、そういったものを選ぶと、その後のメンテナンスも楽になります。
そとん壁は常識破りの美しい外壁!メンテナンス不要って本当なの?まとめ
そとん壁は豊かな質感の美しさと、多くの機能性をもつ外壁です。
そして大がかりなメンテナンスが不要です。
内容をもう一度まとめますね。
- 原材料はマグマから生まれたシラスで、100%自然材料で開発され商品化されている
- 豊かな質感の美しい外観に仕上がる
- 防水・透湿・耐久性に優れ、塗り替えのメンテナンスがほぼ不要
- 他の外壁と比較して、メンテナンスにかかる費用が抑えられる
- 断熱・保温効果も抜群で環境に貢献している
- 塗り費用が含まれ初期費用が高い
- 表面にクラックが出ることがある
- コケやカビなどの汚れが気になることがある
人工では作り出せないシラスの特殊な構造のおかげで、防水性・透湿性・耐久性の高い外壁が実現しました。
初期費用は高くてもその後のメンテナンス費用を合わせて考えることで、他の外壁よりも安くすむ場合があります。
また、大がかりなメンテナンスを長い間必要としないことは、住む人にとってかかる費用や時間などの負担が減ることにもつながります。
デメリットと思う部分であっても、とらえ方や対処方で解消できることもありますよ。
- 相見積もりで信頼できる業者に依頼する
- 左官職人の技術を確実に確認する
- 色や仕上げパターンはぬかりなくチェックする
塗り壁は左官職人の腕に左右されるため、出来上がるまでは心配もあるでしょう。
そとん壁を扱った経験のある業者で、実際の建物を見せてもらうことが一番確実です。
イメージもはっきりします。
ですので、信頼できる業者を見つけることも大切ですね。
優れた機能を持つ魅力的な美しい外壁。
そとん壁は、外壁リフォームの選択肢の一つに、おすすめです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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